「Web集客を外注したいけれど、失敗したくない」
「安いから契約したら、レポートすら届かないから外注先を変えたい」
Web集客を外注することは、中小企業にとって効率的な選択肢です。従業員だけでは手が回らないとか、社内に最新の知識を持った人がいない場合に外注することは大きなメリットを生み出します。
しかし、業者選びを間違えると、期待した成果は得られず、費用だけが消えてしまいます。
私がこれまで見てきた事例でも、外注の成否は契約前のチェックで決まると言っても過言ではありません。本記事では、外注で失敗しないために必ず確認すべきポイントを、チェックリスト形式でお伝えします。

田口 靖恵|Content Strategist/SEOコンサルタント/ウェブ解析士(個人事業主)
運営:INGTACT(コンテンツ設計・SEO支援)
X(https://x.com/ami_lier)
【専門】
SEOに基づく検索意図に沿った情報設計/内部対策(構造化データ・内部リンク)/ウェブ解析
【実績(一部)】
・対象ページ 約8.9Kアクセス/推定購入 約75〜80件(CVR 約0.8–0.9%)(Organic・直近半期)
・記事ディレクション54本でオーガニック流入を継続伸長
【制作・検証方針】
一次情報と検証データ(GSC/GA4)を根拠に、サイト全体を把握し企業ゴールを目指しながら改善を続けます。
Web集客の外注でなぜ失敗が起こるのか
Web集客外注の失敗は、次のような原因から起こります。
- 目的やKPIが共有されていない
- 業者の得意分野が自社の課題と合っていない
- 契約条件や成果の測定方法が不明確
- 担当者との相性が悪い
大前提としてですが、私はクライアントが目標としているゴールに結果を近付けるのが最大の目標だと思っています。コンテンツディレクションであったり、webサイトを作成するなどの手段は目標達成のための一つの手段です。
一度提案して実施したら終わりではなく、クライアントの目標が収益拡大なのか認知拡大なのか?をきちんと見極めて提案実施し、コミュニケーションを取りながら行うことは大前提かなと思うのです。
成果が出ても出なくても「webなので仕方ない」で片付けるのではなく、最初の段階でまず「説明ができる」ことが大切です。
これらはすべて契約前の確認で防げるケースが多くあります。
外注先を選ぶ前に整理すべきこと
外注を検討する前に、自社側で以下を明確にしておきましょう。
- 目的とゴール
- 新規顧客獲得か、リピーター増加か
- ブランド認知か、短期売上アップか
- 予算の上限
- 初期費用+月額費用予算を合計で算出
- 社内で対応できること
- コンテンツ作成、写真撮影などは内製可能か
- 求める外注先との関わり方
- 完全委託型か、伴走型か
ここを大まかでも構いませんので整理しておき、外注先とMTGすればスムーズに相談できるのではないでしょうか?
「どういったことで困っている」または「この部分は社内で対応できるがそれ以外で手が足りない」といった漠然とした言い方でも大丈夫です。
現状のSEOやweb集客に関する知識面でフォローしてして欲しい、実際に今の自社にとって必要なのはどういった手法なのか知りたい!という場合でも構いません。
言葉をメモに書き出したり、ニュアンスで喋っても構わないので上記のポイントだけ抑えつつ外注先選定を決めて問い合わせるといいと思います。
Web集客を外注するときの費用相場
費用は、依頼内容の範囲や難しさによって変わります。下の表は公開情報をもとにした「おおよその目安」です。依頼したい外注先が決まったら直接相談しましょう。正確な金額は、要件をすり合わせたうえで決定します。
Web集客外注の法人の相場感と中央値
この相場は公開されている料金の重複帯を統合して目安として計算したおおまかな数値です。
業界難易度・範囲・契約条件で大きく変動し、各会社様で違います。
| 項目 | 相場レンジ(税別) | 中央値の目安 | 課金単位 | 主な料金モデル | 含まれがちな範囲 | 注意点 | 
|---|---|---|---|---|---|---|
| Webトータル支援 | 30〜80万円 | 約55万円 | 月額 | 固定+成果指標連動(任意) | 戦略/編集会議/実行伴走/定例レポート | 範囲が広いほど人月超過しやすい。KPIと担当範囲を明確化 | 
| ホームページ制作 | 30〜150万円 | 約90万円 | 一式 | 一式+追加ページ従量 | 情報設計/デザイン/WP実装/テスト | 撮影/多言語/予約/会員など拡張は別費 | 
| LP制作 | 30〜100万円 | 約65万円 | 一本 | 一式+ABテスト別 | 構成/デザイン/実装/計測設定 | 広告クリエイティブ・AB検証は別建てが多い | 
| SEO対策 | 10〜50万円 | 約30万円 | 月額 | 固定(難易度で上振れ) | 技術/コンテンツ方針/内部改善/定例 | YMYL/大規模は50万〜の帯に入りやすい | 
| MEO対策 | 1.5〜5万円 | 約3万円 | 月額 | 固定+成功報酬(併用例) | GBP最適化/投稿/口コミ誘導 | 成功条件(順位/CV)定義を事前に合意 | 
| SNS運用 | 10~50万円 | 約30万円 | 月額 | 固定(制作従量を加算) | 戦略/投稿作成/分析/簡易コミュニケーション | 撮影・動画編集・UGC施策は別費になりがち | 
| コンテンツ作成(SEO記事) | 6~10万円 | 約8万円 | 一本 | 本数従量(構成/編集込み) | キーワード調査/構成/執筆/編集/入稿 | 専門家監修・図版・取材は別費 | 
| YouTube運用(コンサル) | 10~50万円 | 約30万円 | 月額 | 固定 | 企画/台本/伸長分析/改善提案 | 撮影・編集は含まれないことが多い | 
| YouTube運用(運用代行) | 50~100万円 | 約75万円 | 月額 | 固定+本数従量 | 企画/撮影/編集/サムネ/運用 | キャスティング/スタジオ費で上振れ | 
| 広告運用 | 10~30万円+手数料10~20% | 約20万円+20% | 月額 | 固定+広告費連動 | 配信設計/入札/クリエイティブAB/レポート | 最低手数料(例:5万円)や初期設定費に注意 | 
法人と個人事業主の比較表
こちらはざっくりですが比較しています。制作品質・管理体制・法務・ナレッジの差で価格は変わります。法人の平均中央値から便宜上計算していますが、個人はばらつきが大きいです。
外注したいと思う個人に直接成果物やサンプル、体制を確認して見積もりを取りましょう。肝心なのはナレッジ部分と体制、連携のスムーズさかと考えます。
| 項目 | 法人中央値 | 個人参考値 | 
|---|---|---|
| Webトータル支援 | 約55万円/月 | 約39万円/月 | 
| ホームページ制作 | 約90万円/式 | 約63万円/式 | 
| LP制作 | 約65万円/本 | 約46万円/本 | 
| SEO対策 | 約30万円/月 | 約21万円/月 | 
| MEO対策 | 約3万円/月 | 約2.1万円/月 | 
| SNS運用 | 約30万円/月 | 約21万円/月 | 
| コンテンツ作成(SEO記事) | 約8万円/本 | 約5.6万円/本 | 
| YouTube(コンサル) | 約30万円/月 | 約21万円/月 | 
| YouTube(運用代行) | 約75万円/月 | 約52.5万円/月 | 
| 広告運用(固定) | 約20万円/月 | 約14万円/月 | 
費用は依頼範囲や難易度で前後しますが、考え方は
- 初期の計測・設計
- 継続の運用
- 成果連動(一部で採用)
の3軸です。
小〜中規模の案件では、初期は10〜30万円、運用は10〜50万円が中心帯のようです。さらに、内部対策・タグ設計・スキーマ実装などをモジュール単位で組み合わせる設計がよく見られます。
制作物は別建てで、記事制作やLP作成などが代表例です。広告運用は固定費+(広告費連動の運用手数料)が一般的です。クリエイティブ費は別建てになるケースが多いです。
また、法人と個人事業主で価格差が出ることはありますが、それは主に管理コストや体制の違いによるもの。個人事業主=品質が低いという意味ではありません。むしろ機動力や柔軟性、直接コミュニケーションのしやすさは強みになり得ます。
近年はSNSやAIの影響でユーザーの購買導線が複雑化し、SEOは短期の費用対効果というより“資産形成型の投資”として捉えるのが現実的です。
予算に制約がある場合は、目標と優先順位を明確化し、最小実行(MVP)から段階的に拡張する進め方をおすすめします。最初に予算レンジを提示し、範囲と成果物を合意してから着手できるパートナーだと、無理のない配分で成果に繋げやすくなりますよ。
迷ったら、INGTACTの田口までお気軽にご相談ください!目標と予算に合わせて最適な進め方をご提案します。
Web集客を外注するときのチェックリスト
Web集客したい場合に外注先選びで失敗しないためにチェックリストを作りました。
参考にしてみてください。
チェック1:業者の実績と専門性
- 自社と同業種、同規模の実績があるか
- 成果を数値で示せるか(CV数、CPA改善率など)
- 得意分野が自社の課題と合致しているか
コンテンツやサイト診断、キーワード設計のような“部分委託”では、特定業界の経験よりも、きちんと検証が回る進め方と実装力が大切です。
業界ごとの前提は初回ヒアリングと簡易調査で取り込めますし、商材の特徴も立ち上げ時に整理できます。コンテンツ作成やSEOでは結局SERPs上でバッティングしてしまう可能性もあるため、同業案件の同時対応に配慮しているか(利益相反のルールがあるか)も、安心材料として確認しましょう。
チェック2:契約内容と費用の透明性
- 初期費用、月額費用、成果報酬の有無
- 追加費用が発生する条件
- 解約条件と更新ルール
「どこまで料金に含まれるか」を最初にハッキリしておきましょう。
初期・月額・成果報酬の有無に加えて、打ち合わせ回数、修正回数、レポート頻度、ツール費(込みか実費か)を明記してもらいましょう。解約のタイミング(申し出期限・最低期間・自動更新・途中解約時の費用)、そしてGA4・GSC・広告アカウントなどの“アカウントやデータは誰の所有か”も事前に決めておくと、後々もめません。
チェック3:成果の測定方法
- KPIや目標数値を契約時に明記しているか
- 毎月のレポート形式と報告頻度
レポートは数字の推移だけでなく“なぜそうなったか”と“次に何をするか”まで毎回セットに。月1回の定例MTGで見直すと、早めに軌道修正できます。
チェック4:担当者の対応力
- 専門用語を噛み砕いて説明できるか
- レスポンスの速さと提案の質
- 担当者変更時の引き継ぎ体制
専門用語をかみ砕いて説明できるかが腕の見せ所だと思っています。本質が理解でき、誰もがわかるように説明できるかが鍵です。
初回に返信ルール(例:営業日24時間以内)や、担当変更時の引き継ぎ方法を決めておくと安心です。定例MTGでは数字の読み解き+次の打ち手や解説が毎回出てくるかを見てください。レスが早く、こちらの事情を踏まえた提案がある会社は、仕事がスムーズです。
チェック5:連携のしやすさ
- 社内の情報や方針を共有しやすい仕組みがあるか
- 定例ミーティングやチャット連絡がスムーズか
Slack、Chat、Driveなどの共有の場と、スタート時の確認リストがあると立ち上がりが早いです。定例の頻度・議題・議事メモの型をそろえ、「任せっぱなし」ではなく改善提案が定常的に出る運用(やることリストの管理・優先順位づけ)ができるかを確認しましょう。
外注契約後の注意点
Web集客するために外注先を探し、契約まで進んだ後、どのように連携したらうまくいくのでしょう?
契約はしたが音沙汰無く、外注先からも自社側からもどうなっているのか進捗がわからない時間が生まれると一気に不安に直結すると思います。
そうならないためのポイントを紹介します。
初期2〜3か月は特に進捗確認を密に行う
よく聞くのが、報告書の一通も送ってこなくてどうなっているのかわからない、、といった不安の声です。
最初は多めに進捗確認を行ったほうが安心です。使いやすいツールを使用する、直接顔が見えるZOOMやGoogle meetといったオンライン会議システムを使いましょう。
この辺りは外注される側からしたら当然のことですので、体勢は整っているはずです。細かく丁寧に進捗状況が聞けるようにしておきましょう。
成果報告だけでなく「次の改善案」も求める
毎月の成果報告を貰う事は基本ですが、自社の目的達成の為には次はどうしたら良いのかの改善策や提案を求めましょう。
出た結果を数式に入れてシートに出すだけではあまり意味がありません。
何か一つを実施したらそれで良いという時代は終わったかと私は思いますので、自社サイトやSNS、製品やEC、または広告など全てをトータルで把握し分析した上で「次の提案」が説明できることは大事です。
社内の担当者も施策内容を把握しておく
もし社内にWeb担当者がいるのなら経営層だけの合意で終わらせず、Web担当者にも施策内容を説明しフィードバックを得ることで成功率を高めます。
まとめ
Web集客の外注は、正しいパートナー選びさえできれば強力な成長エンジンになります。
実績・契約内容・測定方法・対応力・連携のしやすさを事前にチェックし、安心して任せられる関係を築きましょう。
「外注したいけど選び方がわからない」「過去に外注で失敗した経験がある」という方は、ぜひ私にご相談ください。
企業様の現場に寄り添い、課題発見から改善・成果創出まで伴走支援を行っています。
「外注は不安…」という声に、経験と提案力、コミュ力で応えます。
現場に寄り添う支援で、安心して任せられる体制を作ります。


